FAQ



1.LEPとは何ですか?

 

 LEP(Light Emitting Plasma)は、米国LUXIM社により開発されました。LEPは、高エネルギー効率と高信頼性と半導体の制御技術を、HIDランプ(金属ハロゲン化合物や高圧ナトリウム)の高出力と結合したものです。

 


2.LEPとLEDは同じですか?

 

 LEPは固体(半導体)素子(solid-state)のひとつですが、LED(Light Emitting Diode)とは異なります。LEPは、固体素子デバイスの高信頼性とHID光源の高輝度とフルカラースペクトラムを結合したものです。基本的な違いは、LEDが固体素子デバイスを発光用に使用するのに対し、LEPでは、プラズマを放出するRF(無線周波数)エネルギーを生み出すために使われています。

LEPは、LEDと同じ利点を持っていますが、その性能に基本的な違いがあります。LEDとの共通点は、固体素子デバイスの信頼性と配光の指向性及び瞬時の調光機能です。

性能の違いは、LEP光源は一つのデバイスからの光量において、より高いルーメン出力を持っています。更に、カラーインデックス95以上の演色性とフルカラースペクトラムを持っています。

LED照明は、低度から中度の照度用に向いており、250W以下のHIDを置き換えます。一方、LEPは、例えば、多くの車道、駐車場、高い建築物、産業用、高い柱、及び植物育成用など、より高い照度が要求されるアプリケーションにおいて、優れた性能を発揮します。



3.LEPはHID光源とはどう違いますか?

 

 LEPはHID(High Intensity Discharge)光源、例えばメタルハライドランプ(MHL)や高圧ナトリウムランプ(HPS)とは多くの面で異なります。

第一に、LEPは高信頼性を達成しながら精密なコントロールを可能にする、固体素子デバイスで駆動されます。

また、伝統的なHID光源とは違って、LEP光源では金属電極が必要ありません。代わりに、故障やルーメン低下につながらない、頑強な石英(quartz)容器を使用しています。

さらに、LEP光源からの照明は指向性があり、容易に調光可能で、素早いオンオフの切替えと任意の配光が可能です。

これらの優位性の全てが、エンドユーザーに対して、設置費用や維持オペレーション費用を低下させながら、エネルギー効率及び照明環境の改善を実現します。

 


4.LEPは、放電管(induction lamp)のような無電極照明(electrodeless lighting)とは、どのように異なりますか?

 

 LEPや放電菅のような無電極ランプ (LVD: Low Voltage Discharge)技術は、共通の機能を持っています。それらは電球を発光するための電極を必要としません。それ故に、完全な封印が可能で、不純物無しで、長寿命を実現できます。

しかしながら、LEPは又、他の無電極ライティングとは根本的に異なります。多くの無電極ライティングは低圧球を使い光を生成するために、内壁に蛍光体(リン光体)を使用しています。これには、輝度やスペクトルの完全性及び小型化で限界があります。

LEPは、高輝度放電管(high intensity discharge)にエネルギーを送るのに、誘電性の共振器を用いることで、これらの限界を打破しています。

これにより、LEPは、他の無電極光源より高いルーメン密度を持ち、より小型で、より効率的で、より高い演色性があります。更にLEP放電管(emitter)は点光源です。従って、目標領域へ最適な配光が可能になり、他の放電管に比べて高いルーメン出力を供給できます。



5.LEP光源はどの程度の明るさですか?

典型的な街路灯において、どの程度のLEP光源が必要になりますか?


 LEP光源は非常に高いルーメン密度を持っています。大きさ僅か数ミリの単一光源で、10,000ルーメン輝度の白色光を生み出します。この出力レベルでは、電柱当たり一つの光源があれば十分です。

これは、照明機器の機械的及び電気的な実装をより簡単にします。従って、同等の照明を実現するに、他のHIDやLED装置に比べ、低コストになります。

 


6.LEP光源の指向性とサイズは、照明機器の性能にどのようなインパクトを与えますか?

 

 LEPは本質的に、単一のLEDのように小さいエリアから、ランバート反射(Lambertian:乱反射)で前方へ全ての明かりを放出します。この特徴は照明機器の性能に多くの利点を提供します。

より小さい光源は、照明機器のグレアカットや照明パターンに求められるレベルを実現するために、より少ない光学部品(レンズと反射板)しか必要としません。

その指向特性は機器効率を高めます。全ての光が目標エリアに向けられているので、無駄な方向に向かう光学的なロスはありません。このデザイン的優位性は、通常ケースにおける機器特性を、30‐50%高めることができます。



7.LEP光源は調光することができますか?

それはランプ寿命に影響与えますか?

 

 LEPは、僅か数秒で完全な明るさから最小20%まで調光(減光)できる唯一の高輝度光源です。

この機能は、時間又は光センサーと連携させることで、エネルギーと運営コストを更に節約する可能性を提供します。

例えば、少ない通行量や交通量における照明に於いては、照明レベルを減光しておきながら、一旦、交通量に動きが検出されると、即座にフル照明に戻すことができます。

LEPを調光することで照明寿命に影響を与えることはありません。逆に、LEPを減光することは、電気的にシステムを冷却することになりますので、寿命を伸ばすことになります。

 


8.LEP照明器具はHID照明器具と比較して、電力消費量(W)は、どの程度になりますか?


 LEP照明器具は、同程度の明視感(Photopic:物体の形と色がはっきりと分かる視界)を確保するためには、HID(高圧ナトリウム、など)照明器具の約半分のパワーで実現できます。この省エネ度は、暗視感(Scotopic:物体の明暗だけが分かり、色は判別できない視界又は夜間視界)おいては、更に広がります。下記の表は、LEPとHPS(高圧ナトリウムランプ)間の省エネ度比較です。


9.LEP光源の寿命はどの程度ですか?

ON/OFFや光量操作頻度はランプ寿命に影響を与えますか?

 

 一般的な照明光源として、LEPの寿命は約50,000時間といわれます。50,000時間後におけるルーメン出力又照度は、初期出力比、70%以上です。典型的な照明機器の交換は、初期出力比70%レベルで行われます。従って、通常の使用(12時間/日)レベルでのLEP照明の平均的な寿命は、約11.5年になります。典型的なHID照明とは違って、LEP光源の交換周期の長さや交換方法の容易さを、過少評価すべきではありません。

因みに400WMHL(メタルハライドランプ)では、18,000時間後の生存率は、50%となっています。寿命は、25%が電球起因で、50%が短サイクルに影響されます。

LEP光源は、これらの制限が無く、信頼性を強化し、維持費を低下させます。

 


10.LEP光源はどの程度素早く、発光及び再発光できるか?

 

 消灯後、2分以内に、再び点灯することができます。これは従来のHID(メタルハライド、等)ランプが、再点灯に10分から20分間を要するのに比べ、桁違いの速さです。

 


11.LEP使用において、EMI (Electro-Magnetic Interference:電磁気干渉) や安全に関わることがありますか?

 

 EMI放出規制法については、LEP照明機器は、無線周波数漏れをブロックするように、光学的構造で供給されます。一般的に、LEP光源は、平均的な携帯電話より少ない電磁放射しかありません。

適切なデザインと実装によって、RF安全性やEMIの懸念は殆どありません。LEP製品は、屋内および屋外照明のために適用される、全てのCISPRとFCC標準に準拠しています。